「あっああ、いくらだ?」

「こちらは乗車券ですので、お支払いは降りられた所でお願いします」

「そうか。ところでどこから乗ればいいんだ?」

「こちらです。ご案内いたしますので、ついてきてください」

わたしが歩き出すと、男性も歩き出した。

そして数分も経たない内に、細い階段の前に来た。

「こちらを降りられると、目的の場所まで行けますよ」

「あっああ…」

いまいち納得して無さそうな顔で、男性は降りて行った。