教師には何もされなかったが、

刺さるような視線と、
嫌がらせだろうか、
ぐしゃぐしゃになった紙が
机の中に入っており
鼠や蟲が生きたまま
つぶされていたのが入っていた。

【放課後】

授業が終わり
黙して帰り道を歩く利亞は、
自分が何をしたか考えてみた。

だがしかし、

「私が何をしたって言うの?・・・・」

思うのはそればかりだった。

それより
あの教師の眼と真理の態度
いつもと違かったような気がする。

確かに
キレてはいたけれど、
あそこまで眼が変わるだろうか?
よっぽどのことをしない限り、
そこまで嫌がらせをするだろうか・・・・

そう思っていると家に着いた。

また、やんなきゃなぁ・・・・
と思いながらも祠に御供えをした。

鞄を置きふと、手元を見ると、
恐狐村百ヶ条が目に入った。


「!!」


その途端
フラッシュバックの様に
恐狐村百ヶ条が頭にかんだ。

「・・・・恐狐村百ヶ条規則
 その五、
 恐狐神社に夕暮れまで
 いてはいけない
 夕暮れ以降は行ってはいけない・・・・」
そう言い嗚呼、そうか・・・・
と気づいた
「私は規則を破ったから、
 罪償いをしなければ
 ならない訳・・・・?」そう言い


あは・・・・あはは・・・・


と自嘲気味に笑った。



[恐狐村百ヶ条規則その四拾八
この規則を破ったものは
それ相応による罪償いをし
お狐様に許されるまで村八分]


第六夜 村八分 終