パチンと携帯を閉じ、きっと今夜も寝付けないのだろう、と キッチンへ行き、冷蔵庫に入ったミネラルウォーターをグラスに注いだ。 その時、ベッドの上に置いたままの携帯が鳴った。 さしづめ、友達からの、酒の誘いか何かだろう。 ゆっくりと開いた画面。 俺の心臓はドクッと大きな音を立てた。 ―着信中― ユキ