「………しない…」 …は? しないって 何? 『やましい事があるって認めるの?』 また黙り込んだ隆志の視線は この期に及んで まだ、あの赤い時計を探している。 それに気付いたアタシは 『あぁ、あの時計?捨てたよ。』 隆志の真意を探る意味を込めてそう言った。 隆志がアタシを 裏切るはずはないと まだ信じていた。