「じゃあお前」 「あ?」 うんざりしながら振り替えると いつになく神妙な様子で 「もうマヤちゃんのことは…」 俺がここ一年 どうしようもなく荒んで居た事を こいつだけは知って居る。 知っているから 休みの前日には 毎週 飲みの誘いの電話が鳴る。 しかも 取って付けたような理由を 無理やり付け足して。 だから俺は こいつに頭が上がらない。 本当に上がらないわけではなく 心底では、上がらないと言う意味ではあるが。