中3の春~





「こーき、帰ろー。」

「おう、」

白石光輝。あたし、内山実咲の彼氏。


「もうすぐ、修学旅行だな」
「だねー。楽しみだなー」
「楽しみだけど、実咲と同じ班だったらもっと楽しみだったんだろうなって思う///」

ほら、こうやって照れながら言うとこまじスキ。

光輝は、クールだから、
恥ずかしいことはあんま言わない。
だから、そういうとこにすごい愛を感じる。

「あたしもなりたかったー。せっかくの修学旅行なのにね~」

そうそう、あたしと光輝は
一緒の班になれなかった。

付き合う前に同じ班なるって約束してたんだけどね・・・


「こーきは、3日目どうすんの?」
「まだ決めてない」
「じゃ、一緒に回ろう!!!」
「お、それいいな」
「これで、思い出できるー!!!やったー」

修学旅行は、大阪・京都に行く。
2日目は、班行動。
3日目は学年全体で、USJ。


「・・・てか、もう春なのにまだ寒いね」

もう春だというのに、まだ肌寒かった。

「だな。・・・ほらこうすれば、ちょっとは暖かくなるよ」

そうやって、光輝は手を差し伸べてきた。

「うん!!」

重なり合う手と手。