水を汲んで桜井さんの部屋に戻る。 念のためノックしてみた。 ―コンコン …………。 また寝たフリ? ははは。 さすがにそれはないか。 「失礼しまぁす。」 静かにそっと扉を開けた。 中を覗くと桜井さんは静かに眠っているようだった。 洗面器を置くため側まで歩み寄ると 時折苦しそうに呻く声が聞こえてきた。