見たものを忘れるために歌いながら手を動かしていると ―バタンッ 凄い勢いで扉が開いた。 眉間にシワを寄せた桜井さんが入ってくる。 「お前その歌いながら仕事する癖やめろ。 音痴だし耳障り。」 酷いことをさらっと言われた。 ちっくしょー! あまりのショックに口をパクパクしていると 「しかも何でこっちに移動してんだよ。俺は隣の部屋やれって言ったと思うんだけど。」 明らかにイライラしたように言われる。