自分の席に座るとガックリと肩を落とす。 亜紀は何で福原の家に行ったんだ……? “なぁ、亜紀また俺んちこいよ” 福原の勝ち誇った顔が頭にこびり付き離れない。 あの場では何食わぬ顔で平然を装った。 でも内心、驚きと焦りで立っていることがやっとの状態だった。 このままじゃ亜紀を福原に取られてしまう。 言い様もない不安の波がひっきりなしに襲いかかる。