「……亜紀?」 突然名前を呼ばれ振り返ると、見知らぬ男の子が立っていた。 「……あの……ごめんね。誰かな?」 「亜紀、俺のこと覚えてないんだ……?」 男の子はそう言うと少し悲しそうな表情を浮かべた。 あたしの名前を知っているってことはあたしも彼のこと知ってるのかな……? なんとか思い出そうと男の子の顔をジロジロと見る。 「……亜紀ちゃん、絶対結婚しようね?」 すると突然男の子はポツリとそう呟いた。