市橋との別れから数週間が経った。


「もう一回!」


俺の家に来た亜紀はゲームに夢中で。


負けず嫌いな性格なのか、自分が勝つまで何度でも挑戦を挑んでくる。


「俺に勝てるわけねぇだろ?」


そう言いながらも、10連敗中の亜紀に同情した俺は少し手を抜いてやった。


「……――やった!あたしの勝ち!!」


亜紀は両手を持ち上げ、喜びを体全体で表した。