1ヶ月後。


「山口さんの事ホントごめんね?」


愛は今日も必死に頭を下げ謝った。


山口さんをあたしに紹介してしまった愛は責任感を感じているようだ。


「もういいって!そんな何度も謝らないで?それに、一生とまた付き合えたのも山口さんのお陰みたいなものだから」


……本当はそんなことこれっぽっちも思っていない。

今でも山口さんからされた嫌な記憶は残っている。 でも山口さんは翌日、あたしに謝罪の電話をかけてきた。 


“もう二度と近付きません。本当にすみません”


バイトもすぐに辞めたらしい。


「山口さん頭丸めてたし顔中傷だらで顔の原形なくなってたし……一生くんが手回したのかな?」


愛の話を一生には怖くて聞けなかった。