「だってこれくらいしないとあの二人別れてくれなそうじゃん??」


悪びれる様子もない亜梨紗に浅はかな自分を恨む。


「あいつらはなんだかんだ言っても別れないと思うけど?つーか、俺あんたと協力し合うの辞めるわ。
こんなやり方で亜紀と上手くいっても嬉しくないし」

「もう少しの辛抱だって!一緒に頑張ろうよ??」


俺の手を握り首を傾げ上目遣いでそう懇願する亜梨紗。


そんな顔したって何とも思わないから。


俺は無言で亜梨紗の手を振り払った。