「亜紀!とりあえずこっち来て!」


茫然とその場に立ち尽くしているあたしを愛は人気のない体育館の裏に連れてきた。 


「……で、これは本当なの?」


愛は掲示板に貼ってあった写真をあたしに手渡し首をかしげた。 


「アパートに行ったのは本当。でも、あたし一人じゃないの……!陸くんママも一緒でそれで……――!」

「亜紀、チョット落ち着きなよ」


興奮気味に話すあたしを愛はなだめた。 


「とりあえずなんとなくだけど言いたいことはわかったよ。陸くんの家に、陸くんのお母さんと一緒に行ったんだね?
それで写真を撮られた」


「………うん」


あたしは力なく頷いた。