「陸、私がお茶入れるから亜紀ちゃんとソファに座ってなさい」


台所へ向かおうとした俺に母さんはそう命令した。


母さんは俺が亜紀に好意を抱いているのを知っている。


亜紀に彼氏ができたことも話した。 


“無理に諦めなくてもいいんじゃない?”


でも母さんはそう電話越しで呟いた。