「なぁ、もういこうぜ?」 ケーキを思いっきり口に含んで幸せそうな表情の亜紀。 「え〜まだ食べ終わってないもん!てか、一生も食べてみなよ!!」 「いらねぇよ」 自分の前に置かれたケーキの乗った皿を亜紀の前に戻す。 駅前に新しくできたというケーキ屋。 亜紀が行きたいと駄々をこねたため仕方なくついてきた。 ……でも、ついてきてしまった俺は今更ながら後悔していた。