《ドンッ―――!》 


学校までの最後の曲がり角を曲がった瞬間、何かにぶつかりあたしは道路に激しく尻餅をついた。


痛っ……!!


あたし何にぶつかったの……?


急いで立ち上がりパッと顔を上げると目の前に背の高い男の子が立っていた。 


でも光の逆行で顔がよく見えない。


「ごめんなさい。大丈夫ですか?」 


ペコッと頭を下げて謝ると耳に思いがけない言葉が届いた。


「……大丈夫じゃねぇよ」


「え?」



「だから大丈夫じゃねぇって言ってんだよ」


はっ?何この人……。



そりゃあたしからぶつかったよ? 



でも、そんな強くぶつからなかったでしょ?