そんなことをボーっと考えているうちに高校生活初日はあっという間に終わってしまった。
「………あれっ?」
気がついた時にはもう教卓に担任の姿はなく、机の上には明日の予定や連絡事項を記載した大量のプリントが積まれていた。
……こんなの貰ったっけ?
あたし重症だな。
周りをキョロキョロと見渡すと、他のクラスメイト達はバタバタと帰り支度を始めている。
……あたしも帰ろう。
慌てて机の上の荷物を鞄に押し込む。
「亜紀~今日ヒロキと帰っても……大丈夫??」
すると申し訳なさそうな表情の愛が話しかけてきた。
「何言ってんの~!全然大丈夫だって!!」
あたしはニコッと笑って答えた。
本当は一緒に帰りたいけど、ラブラブな二人のお邪魔虫にだけはなりたくない。
「ごめんね~!!あとで埋め合わせするから?」
「OK~じゃあ、今度駅前にできた喫茶店のケーキセットよろしく!」
「はいはい、ったく。図々しいんだから……」
少し呆れた様子の愛はあたしに手を振ると、幸せそうな表情で足早に教室から出て行った。



