「……どっちが勝ったの?」


「亜紀!一生くんが陸くん抜いたよ!!すごいよ!うちらのクラス優勝だよ!!!」


愛はそう言うと興奮気味にあたしに抱きついた。



一生が勝ったの……?


遠くにいる二人は何か言葉を交わすとパッと離れた。

余裕そうな表情の一生とは対照的にガックリと肩を落としている陸くん。


「陸くん……」


遠くからでも陸くんの辛そうな表情がわかる。