「ハァ?ネックレス?」


思わず亜紀の手に握られている紙を見ると、


“シルバーのネックレス”と黒い字で書かれていた。


そういうことか。


「しょうがねぇな。ちょっと待ってろ」


仕方なくネックレスを外そうと首に手を回した時……――


「……もう間に合わない!!一生も来て!!!!」


トロトロとしている俺に痺れを切らした亜紀は、俺の手をとり全速力で走りだした。