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「過労ですね」

「ありがとうございます」


医師の言葉に、リリーナはベッドに横になりながら精一杯頭を下げた。



あの後、倒れたリリーナをディアスが寝室まで運び医者を呼んだ。



幸い軽い貧血のようだったので今日はこのままゆっくり休む事になったのだ。



「ごめんなさいね、ディアス」



医者が出て行きふたりきりになった部屋で、リリーナが申し訳なさそうな顔でディアスを見た。



「とりあえず今日はゆっくり休め」



ベッドの横に立って腕を組んだままの状態で、ディアスはリリーナに微笑んだ。



そんなディアスの笑顔に、リリーナもまた微笑み返し再び目を閉じようとした時、ドアのノックの音が響いた。



「大丈夫ですか?」