やっぱりふたり自身で乗り越えてもらわなければ…そう判断したレイの、精一杯の言葉だった。
「伝える、ねぇ…」
ロイの口調は先ほどと変わらずだったが、その表情はどこか吹っ切れたように見えた。
上半身だけ起こしたロイは「ありがとな」と、レイにいつもの笑顔を向けた。
「おしっ!もっかいやるかッ」
「うんっ」
ロイの笑顔を見て、レイは少し安心していた。
(きっかけは作れたかな…)
あとはふたり次第。
キーンッ
そう思いながら、レイは再びロイと剣を交えるのだった。
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