本当に中学三年生なのかと疑ってしまう程、平気で二人はホテルに入った。

「雨水ちゃんの家族は、放任主義?」

急に茨に問われて、私は驚く。

「…うん。」

家に帰って来ないから、親が放任なんだと思うけど。

「そっか、泊まってく?」

亜利哀の誘いに、図々しいけど頷いた。

「風呂入ってくる。」

肩の関節をバキバキと鳴らして、茨は浴室に行った。

「…ね、亜利哀?」

私は聞いた。

そして、視線を足元におろす。

「茨って…「ここら辺では有名な愚連隊等の総長。」

亜利哀の言葉に頭がこんがらがった。

総長?

愚連隊?