Kissシリーズ・「天然のキス」

うぐぐっ…!

振り解きたかったケド、一年ぶりのアイツの手が予想より大きくて、何となく離れたがった。

「…でも良く頑張ったわね。そこは褒めてあげる」

「ありがと。そりゃ努力したもの。キミとまた一緒にいる為に」

「……いい加減、幼馴染離れしたら? アンタ、もてるんだし、そろそろ彼女の一人でも…」

「えっ? ボク達、付き合ってるんじゃないの?」

………。

「はい?」

突然何を言い出すんだ、このお坊ちゃんは。

「だっていっつも一緒だしぃ。一緒にいるとドキドキするし」

「…私は別の意味でドキドキするけどね」

いろんな意味で心臓に悪いんだ、コイツ。