年中、漆黒の闇に包まれた世界…点々とおぼろげに揺らめく炎が、足元をわずかに灯す。
漆黒の髪を束ね、わずか4つの少年は、重々しくそびえ立つ古城を背に立ち尽くしていた…。眼下にそびえる町を瞬き一つしなぃで、じーっと睨み付けて…。



暗い… 暗い… 暗い…

少年の体が小刻みに震え始めた。鼓動が耳まで響く。徐々に息があがる…。


暗い!!

少年は突然走りだした。無我夢中で真っ暗な町中を駆け抜けた。そして、あっと言う間に漆黒の闇に飲まれて行った…。