食事のあと俺は、川べりにあるホテルのラウンジに栞を連れてきた。
ここは、敷居が高くてそう滅多には来れないんだけど、
景色が良くて、俺自身気に入ってる場所。
いつか大事な人が出来たら、
連れて来たいと思ってた場所。
女性を連れてきたのは、栞が初めてだ。
窓からは、悠久橋とカーフェリーもよく見える。
俺は、栞を窓際の席にエスコートした。
水面(みなも)は街の灯りを映し、
キラキラと輝いている。
宝石をちりばめたような、空から星が降りてきたような。
「きれい…。」
栞はそのキラキラを瞳に映して、
ため息を洩らす。



