俺は車を駅前のパーキングに停め、タバコを揉み消し、歩いてすぐの雑居ビルに入る。 古ぼけてすすけた階段。 踊り場の蛍光灯が点滅をくり返している。 2階の湿っぽい廊下を歩き、 黒く重たい扉を開ける。 ―――そこは――― 《SMクラブ・黒猫》