「夕方6時?」

「………普通に電話しろよ……」


無駄にドキドキさせやがって。
俺はため息をつく。


麻理亜はそれより、呼び出された理由の方が気になるみたいだ。
俺から手紙を受け取って穴が開くんじゃないかってくらいに手紙を見つめる。


「ねぇ、なんでお義母様は呼んでるのかな」

「さぁ……気まぐれだからな……行ってみれば分かるだろ」


やれやれと俺は椅子から立ち上がる。


「?敬夜さん?」

「ほら、準備するぞ」


一応時計を確認する。まだ十分時間があるな。
準備を始めた俺に麻理亜はきょとんとしている。


あぁそうか、と一人で納得する。