不思議だ。 私は彼と付き合い出してから、意識して 色々と気を遣ってはいるものの どう足掻いてもしみや皴は隠せないし 最近白髪も増えてきた。 そんなことを考えながら、彼の顔を ぼうっと見つめていた私を、彼は 引き寄せて言った。 「楽しいか?」 「一緒に居られて楽しいし、嬉しい」 私はそう言って、大希の腕に自分の腕を 回して寄り添った。