醒め逝くY


大希が、私が目覚めた様子を察して

話しかけて来た。


「ねえ、今日どうしようか?

こうやって一日ホテルで寛ぐか

それともどこかに行く?」


「どこかって?」


「自転車借りて、向こうの島まで

行ってみるとか?」


「うーん」


彼は元気だ。


三歳の差だけでこんなに違うわけでは

ないだろう。