醒め逝くY



私の中の冷たい私。


どうして私はこんなに自分に

優しくなれないのだろう。


私は自分にすがるような思いで

言ってみた。


「でも夢が見たいんだ」


「夢?」


「そう、二度と醒めない夢が見たい」
 

血の気が引いて冷たくなっていく

身体を抱きしめながら、混沌とした

意識の中で私はそう呟やいていた。