言葉は今度、頭の中でもう一度 繰り返えされた。 するともう一人の私が、嫌気が 差したように言う。 「何処にも行く所なんてないよ」 「でももうここには居られない。 居たくない」 「だからって何処に行くのよ? 行く所なんてないってことは、自分が 一番良く分かっているくせに」