帰りの電車の中で私は貢のことを
考えていた。
正確には貢ではなく、貢の奥さんの
ことを考えていた。
噂に聞いたところ、貢の奥さんは
旧家の出のお嬢様らしく、そういえば
美人ではなかったが、作り物でない上品さが
彼女には備わっていたような気がする。
彼女は結婚と同時に退職し、すぐに
赤ちゃんを授かったそうだ。
生まれた赤ちゃんには障害があったらしく
麻痺のせいで車椅子を使わないと
移動する事ができない上に、知能にも
遅れがあるらしい。
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