醒め逝くY


私は今村さんが、私に一緒に行って欲しいと

思っているのではないかと感じた。


今村さんにしても、そういう状態の

貢の病室を、独りで訪ねるのは

心細いのかもしれない。


「それじゃあ、私も一緒に行きます」

私がそう言うと

今村さんはほっとしたような顔をした。


私達は次の日曜日に待ち合わせて

貢を見舞う事にした。