「あっ、ごめん、ごめん、びっくり

させちゃった?」


麻衣は驚いて固まっている私を見て

笑いながら言った。


麻衣の笑顔を見て、私は夫でも泥棒でも

なかった事にほっとして言った。

「何で?来るなら連絡くれればいいのに」


「ちょっと急だったからさ。鍵も

持っているし、別に着いてから話せば

いいと思って。だけど、いつまで経っても

お姉ちゃん帰って来ないんだもの。

いったいどこ行ってたの?旅行?」