咲いても、枯れても1~サクラ色~




『なんだ~良かった!!ま、いつでも教えてやるからな』



『うん!!ありがとう』





この上ない程の笑顔を向けると、佑馬くんは嬉しそうに自分の席に座った。





まあ、隣なんだけれど。




佑馬くんが携帯でメールか何かをし始めたから、話す相手が海斗しか居なくなる。





一番後ろに居る海斗を瞳に映し、軽くため息をつく。




そして姿勢を前に向ける。





『おい』



『何よ』





姿勢を前に向けたのに、また後ろを向くはめに。





突然不機嫌な声が聞こえたから、ほっとけなくて。




案の定、その声の主は黒いオーラを放っていた。