『来たのかよ、お前』



『お前じゃなくて、白純美ですよ~!!来ちゃ悪いかしら?』





席に着くなり、喧嘩を吹っ掛ける海斗。





口は悪いけども、楽しげに笑う海斗を見ると嬉しくなる。





たまらなく。




恋心とかじゃなくて、心を許してくれてることが。





誰も寄せ付けない黒が、薄れていく。





それだけで、微笑んでしまう。




『また、今日からお前の後ろで授業受けんのかよ~』




そう言葉を落とした口元は、緩やかな弧を描いていた。





心なしか、口調が嬉しそうに聞こえる。