『やっぱり、広すぎ……』 まだ自宅から何も荷物を持ってきてないけれど、多分全て置いても、スペースが空く。 妙にそわそわして、落ち着かないもの。 『そのうち慣れますよ。物も増えるでしょうし』 『ええ……だと良いわ』 あまり腑に落ちない。 やっぱり私、お嬢様なんかじゃないわ。 『栗原、藍川。白純美様の部屋を飾ってあげて』 すると後ろから二人がやって来て、私を見てニコッと笑った。 その手には、既に飾り付け…というか、カーテンやら時計やらが乗っている。