かったりー入学式が終わったあと、俺は自室へと向かった。

途中、圭也がいる男子寮に寄り、預けておいた荷物を持って、大きな建物へ行く。

俺の部屋は8号室。1番端っこだ。


あの女が開けているドアのうしろを通り、ドアの前に立つ。


ドアのとってを下げたとき、下に下がらず、無理矢理力を入れたらガシャッっと音がなり、とってが外れてしまった。


やべぇ…。


焦った俺はどうにか直そうとするが、更に酷くなった……。
しかたないから、朝いた細川先生を呼び、廊下で待つことにしたが…

「寒ぃ…」

めちゃくちゃ寒かった。



誰でもいいから、部屋に入れて欲しい。
春だからって、まだ4月だぞ!?寒ぃっつーの!!
しょーがないから、めっちゃ不本意だけど、顔見知り……、あの女の部屋に行く。


寒さに耐えられるほど、人間よく出来てねーしな。


あのちび女、またドアのとこで詰まってやがる。


そーとードアが好きみたいだな。


若干あきれながら、部屋に入れろと言い、半無理矢理入る。


その時、あいつは焦ってたらしく、躓いて転びそうになっていたから、反射的に助けてしまった…


今になってみると、ここから俺のお前に対する気持ちが少しずつ変わってきたんだと思う。