「ねえ。」 志央が、また何か思ったのか、 呼び掛ける。 「はい?」 作業をしながら、 再び返事だけを返す。 「ヒナコ、 コウジさんと寝た?」 「はいっ?!」 唐突な質問に慌てる。 思わず志央の方に、 首をひねる。 「おー。新鮮な反応♪ ヒナコ、ある日突然、 俺の理想の喘ぎ声を 再現してきたからさ。 なんでかなあって、思って。」 この人は・・・・ なんて質問を するんだろう・・・。 出来れば、あの日の事は 思い出したくないのに。 「だから、それは。」