神様のきまぐれ

 

「こんちは」


彼の第一声が、
それだった。


「こん・・にち・・は・・。」

どきどきしながら答える。


彼は、
ニッと口元に笑みをためて
唐突に

「コウジさんの彼女?」

そう、いった。


「えっ?!」

突然すぎて
言葉が続かない。


「違います」

何とかそれだけ言った。


「へえ。そうなんだ?
コウジさんが、
プラチナチケット、
誰かに渡すなんてこと、
あるんだ。」


最後は
半ば感嘆の声だった。