ガラッとドアを開けると 教室には人の気配… ケンちゃんが携帯片手に私の机に座っていた。 私が勢いよく入ったもんだから、びっくりしてこっちを見た。 パチンと携帯を閉じ、私に近づいて来た。 急いで涙を拭き笑顔を作る。 「け、ケンちゃん…どうしているの? 先帰ってって言ったのに…」 ケンちゃんは私をジッと見て、残った涙を親指で拭った。 「さぁちゃん…どした?」