「で、それを俺に伝えにきたってわけ?」 拓真はずびずびと鼻を啜る詩桜にティッシュを差し出しながら尋ねる。 「そう゛…あ。」 すると、詩桜は何かを思い出したかのように突然立ち上がった。 「かき氷!!」 そう叫んだかと思うと、次の瞬間には拓真の手をとって走りだしていた。 「はぁ…。だから主語…。」 脱力したように拓真は呟いて、ただ詩桜にされるがままついていった。