…イ



誰かが呼んでいる。



リリー?



俺どうなったんだろう?


「ライ!起きなさいっ!」


…な、夢…か…。



母親が焦ったような顔で必死に何か訴えている。


しかし、何を言っているかが全く分からない。



ただ、リリーの名前をひたすら呟いていた。



嫌な予感がする…
もしかしてさっきの違和感…



俺は部屋を飛び出てリリーの家に向かおうとした。



「レット…?」



俺の家の玄関で、レットは放心状態のまま立っていた。



「姉さんが…」



嫌な予感は現実感を帯び、俺の頭を真っ白にさせた。




「何が…何があったんだよ!?」