君の心

｢ふふ…そうね。それと同時に私の母さん、あんたの元妻じゃない。ね、父さん。｣



もう何がなんだか訳がわからない。



王は顔を真っ青にして、言葉を失っていた。



｢父さま、どういうことですか？｣



王は動揺して、完全に威厳がなくなっている。



｢代わりに私が教えてあげるわ。私の母さんと王の子供が私。ある日王は、美しい女に恋をした。その女が王子様の母親ってわけ。魔女との結婚は公に発表なんて出来なかったから、それを良いことに、その女を正式に妻に迎えたの。｣



フレアは淡々と続ける。


｢王は、そのことがバレて国民の非難を浴び、王の座を降ろされるのが怖かったんでしょうね。元々コムスで魔女は好かれていなかったから、証拠を隠すために、戦争をしかけた。もちろん戦争を仕掛けたのは魔女ということにして。それに怒り狂った私の母は簡単にその戦争に出向いていって、女を殺してしまった。｣



フレアが話終えると、王は不気味に笑いだした。