「あなたは一体何を恐れているのですか?」



リンは妙に大人びた眼差しをして、自分の父である王に問いかけた。



親子の会話とは思えないようなよそよそしさは、深刻なムードを漂わせた。



「リン…お前はお仕置きを受けたいのか?外は危険だから出るなとあれほど言ったではないか。」


王の声は心なしか震えている。



「逆襲なんかしたって、母さまは帰ってこない。僕も魔女なんか嫌いだ。でも父さまのしてることは間違っている。あの人たち、外の楽しさを教えてくれたんだ。」



兵たちは蚊帳の外と言わんばかりに、どうしたらいいか分からず戸惑っていた。



「リン、あの魔女を許しておくのか?あいつの母親がお前の母さんを殺したんだぞ?」



「あいつが…母さまを…」


リンの表情が凍った。