兄貴…今頃どうしてるんだろう。



――――――



「うわ〜腹いっぱい。それにしても、おばちゃんの料理はいつ食ってもうまい!」



そう言うとレットは、ほんの一瞬だけ悲しそうな顔をした気がした。



「俺、幸せだよ?姉さんもいるし、おじさんもおばちゃんも優しいし、バカな親友もいるし。」



バカは余計だっ、なんて言いながら、平凡な幸せを噛みしめて笑った。



気付くともう、星が出ていた。



綺麗な夜空を見上げながら、悲しき姉弟を見送った。