だからフレアは俺たちに頼んだのか…



「ところで君、名前は?なんでここから出られないんだ?」



「僕はリンです。一応この国の王子です。王国の者は魔女に狙われるから、子供の僕はこの城を出ることを許されないのです。」



魔女を憎む少年は、広い世界を知らない。



「こっそり…出てみないか?」



ライは悪戯な笑みを浮かべ、手招きする。



リンは驚いた様子で、躊躇っていた。



「そんなの無理だよ。父上が許すはずない。」



ライとレットは互いに顔を見合わせて、ニヤリと笑った。



そして、リンを変装させ、無理矢理外に引っ張っていった。