「おじゃましまーす。」



レットが俺の家に入ったとたん、パンッという破裂音がして、ヒラヒラと紙吹雪が舞った。



『誕生日おめでと〜!』


レットはぽかんとした顔で、やがて状況をつかんだのか、笑顔でお礼を言った。



「あ、姉さん、ここにいたのか!」



へへっ驚いた?と言って舌を出して笑うリリー。


「さあったくさんお食べ。」



この姉弟には、両親がいないため、俺の親はこの2人の面倒を小さい時から見てきた。



飯をこうやって食べるのも、何年前からだろう。


俺には兄がいたが、7年前に行方不明になったきり、会っていない。



だから、こいつらは兄弟みたいなもんだな。