ようやく外を出て、三人は人通りの少ない場所へ行った。



「お前、すごいな!でもなんであんなやつの言いなりになってたんだよ?」



フレアは寂しそうな顔をした。



フレアの白銀の三つ編みが風でなびいた。



「私…もうこの街には戻れない。みんなに酷いことしちゃった。私ね、お婆様の心を取り戻すために、あいつに従っていたの。」



やっと繋がった。



あの場にフレアがいたのは、盗みを働かせに来ていたのではなく、祖母に会いに来ていたのだと…


「私の唯一の家族よ。それなのに、お婆様の心をなくしてしまったやつがいたの。顔も分からない…ただ、ものすごい魔力と、野心に満ちたオーラの持ち主だった…」



そう言うフレアは、顔を真っ青にさせ、カタカタと怯えたように震えていた。



その時の恐怖心がいかに絶大なものであったかが思い知らされる。